ハンドドライヤー
アメリカ大陸を自転車で横断した1983年、
アメリカにはあって日本になかったものが二つある。
一つはハンドドライヤーで、もう一つがセルフサービスのガソリンスタンド。
両方について、私には恥ずかしい経験がある。
まずはハンドドライヤー。
ご存知のように、アメリカではトイレとお風呂が一緒に設置されている。
私が使うキャンプ場も同じ。
トイレの建物にシャワー室も設置されている。
例えば、建物に入って右手がトイレ、左手がシャワー室といった具合だ。
そして、その真ん中に、ハンドドライヤーが設置されていた。
当時の日本では、ドライヤーといえばヘアドライヤー一択。
シャワーを浴びて出た時に、トイレとの間に設置されたドライヤーに気付いた私は、何の迷いもなくそのドライヤーで髪を乾かした。
ただ、このドライヤー、やけに設置位置が低い。
日本人の私でさえ、こんなに屈んで髪を乾かさなければならないのに、
でかいアメリカ人はどうするんだ?
彼らはアホなのか?
アホなのは私であった。
数ヶ月後、それがハンドドライヤーであることを知った。
日本でハンドドライヤーが普及したのは、それからさらに十年くらい後だったように記憶している。
